
やぁ、ニンゲンたち
ボクは元お外の猫様で、今は温かいおうちで暮らしてるイケニャン(イケてる猫様)だよ
まぁ、キミたちニンゲンのおかげで今の快適な生活があるから、今日は特別に保護猫様のリアルについて教えてあげるね
ふふん、感謝してニャ!
でも正直言うと...お外の猫様たちのことが心配なんだ
だから今回は、ちょっとマジメな話をするよ
もくじ
保護猫様の世界に起きた奇跡ニャ
殺処分数が劇的に減ってるニャ!
ふんふん、まずはいいニュースから聞かせてあげるね
ボクが環境省のデータを調査してみたら、なんと2023年度の猫の殺処分数は6,899匹だったんだよ
「え、それって多くない?」って思った?
ところがどっこい!
これ、実はとんでもない改善なんだよ
📊殺処分数の5年間推移

見てよこの下がりっぷり!
5年間で約75%も減少してるんだ
しかも2023年度はワンコと合わせて史上初の1万匹以下を達成
ふふん、ニンゲンたちもやればできるじゃない
譲渡成功率も上がってる
さらにいい話があるよ
🔀猫様の行き先別割合(2023年度)

つまり約8割の猫様が新しい猫生を歩んでるってこと
1970年代は年間約122万匹が殺処分されてたから...
まあ、キミたちニンゲンも少しは改心したみたいだね
そう甘くない現実ニャ
でも、喜ぶのはまだ早いよ
このすばらしい数字のウラには、見えない苦労があるんだ
保護団体がパンク寸前
動物愛護法が改正されて、自治体が飼い主からの引き取りを拒否できるようになった
それ自体はいいことなんだけど...
結果として民間の保護団体に負担が集中してるんだよね
🏘️保護団体の実情
- 慢性的な人手不足(みんな疲れてる...)
- 24時間体制のケア(子猫は夜中も起きるからね)
- 精神的な負担(救えない命への罪悪感)
うーん、ボクも心が痛むよ
多頭飼育崩壊が深刻化
これも大きな問題だね
🙀多頭飼育崩壊の3パターン
知識不足型
「避妊去勢?何それ?」→猫様が爆発的に増加高齢者・病気型
お世話係が体調悪化→猫様のケアができなくなるアニマルホーディング型
「猫様は全部ワタシのもの!」→手放せなくなる病気
2023年度の殺処分数が最多だった福島県では、高齢者の死亡で多数の猫様がセンター行きになったって...切ないよね
地域住民とのトラブル
地域猫活動も一筋縄じゃいかないんだ
住民の理解がないと、かえって猫様への敵意が増大しちゃう
- 糞尿被害への苦情
- 「餌やり禁止」の看板
- 猫様への虐待行為
- ボランティアと住民の対立
はぁ...なんでニンゲンって話し合いが下手なのかね
シビアなお金の話ニャ
ここからは現実的な話をするよ
愛情だけじゃ猫助けはできない
お金が必要なんだ
TNR活動のコスト
🏥1匹あたりの手術費用内訳
- 去勢手術(オス):10,000円〜15,000円
- 避妊手術(メス):15,000円〜30,000円
- その他(捕獲器、交通費、検査費):3,000円〜5,000円
平均して1匹あたり1万円〜3万円
ひゃー、ボクの高級カリカリ代より高いじゃない!
保護猫1匹の本当のコスト
これがまた驚きの金額だよ
💉初期医療費
- 最低でも2万円(ワクチン、血液検査など)
- 避妊去勢手術込みで4万〜5万円
- 病気があれば...数10万円
月間飼育費:約3万円
どんな猫様も、お世話代はかかるんだね...当然だけど
保護猫カフェの厳しい現実
保護猫カフェの経営って、想像以上に大変なんだ
📉月間収支例
- 経費:100万円(小規模でも)
- 客単価:1,000円〜1,500円
- 利益:...計算したくない
ほぼ利益はなく、ボランティアや寄付に頼るしかない
続けていくのも一苦労だね
もし、閉店してしまったら保護猫様たちはどうなるの?
ボクは、そっちが心配だよ...
地域猫活動の成功と失敗ニャ
地域猫活動には成功のコツがあるんだ
成功する活動の5つのポイント
🗣️ ステップ1:住民への事前説明
いきなり餌やり開始は絶対NG!説明会で現状を数字で説明
🏛️ ステップ2:自治会・行政と連携
一人じゃ無理。正式承認と助成金制度を活用
💰 ステップ3:資金・人員の確保
複数の協力者と資金計画。役割分担も明確に
📋 ステップ4:ルールと管理体制
餌やり時間・場所を固定。掃除・健康チェック担当を決める
📊 ステップ5:成果の記録・報告
TNR実施数、猫の数の変化、苦情件数をデータ化
入念な準備と計画、コミュニケーションが大切なんだよ
失敗パターンはこれ
住民無視型:「猫様のためなら何でもOK!」→住民ブチギレ
資金不足型:「愛があれば大丈夫!」→途中で活動停止
管理不徹底型:「餌だけあげればいいでしょ?」→環境悪化
はぁ、ニンゲンって極端なんだよね
法律が変えた保護猫様の世界ニ
2019年の改正動物愛護管理法で、状況は大きく変わったよ
主な改正点
項目 | 改正前 | 改正後 |
---|---|---|
子猫の販売 | 制限なし | 生後56日未満は禁止 |
虐待の罰則 | 軽い懲役または罰金 | より厳罰化 |
センター引き取り | 断れない | 正当な理由があれば拒否可 |
マイクロチップ義務化の現実
2022年からマイクロチップが義務化されたけど...
期待したほど効果出てないのが現実かな
😺期待:迷子猫様の飼い主特定、遺棄の抑制
😿現実:既存の猫様への装着率低い、情報更新忘れ
うーん、ニンゲンって忘れっぽいからね
テクノロジーで変わる猫助けニャ
最近はデジタル技術も活用されてるよ
AIマッチングシステム
OMUSUBIっていうサイトがあるんだって
性格診断で相性判定してくれるらしい
ふふん、ボクなら「超絶イケニャン」って判定されるはず
SNSを活用した里親探し
Instagram、Xでの情報拡散も効果的だね
動画で性格紹介すると、猫様の魅力が伝わりやすい
ボクの動画も人気だったからニャ〜(夢の中でだけど...)
新しいタイプの保護猫カフェ
バリアフリー保護猫カフェや、キャットマッチングハウスなんかも登場してる
時代は変わってるんだね
キボウある未来に向けてニャ
さて、最後にボクからキミたちへのメッセージだよ
データが示す希望
確かに現実は複雑だし、課題も山積み
でも忘れちゃいけないのは、5年間で殺処分数が75%も減ったこと
これは間違いなく、キミたちニンゲンの努力の結果だよ
まあ、たまには褒めてあげるね
完璧を求めなくていい
ボクが学んだのは、完璧な解決策なんてないってこと
でもみんながそれぞれできる範囲で行動すれば、確実に状況は改善する
💴 月1,000円の寄付
📱 SNSでの情報シェア
💬 正しい知識を友人に伝える
🏠 里親になる(余裕があれば)
🤝 ボランティア参加
どれも立派な猫助けだよ
ボクの10年後の夢
- 殺処分数をさらに半減(年間5,000匹以下)
- すべての自治体で地域猫活動が当たり前
- 保護猫の譲渡率90%以上
- 動物愛護団体の経営安定
これは夢物語じゃない
データの改善トレンドを見れば、実現可能だと思うんだ
まとめだニャ
命は平等、愛は無限大
でも愛情だけじゃ解決できない現実もある
だからこそ、正しい知識と適切な行動が必要なんだよ
ボクみたいに幸せになれる猫様を、1匹でも多く増やすために...
キミたちニンゲンが頑張ってくれると、ボクも嬉しいな~
まあ、素直に言うのは恥ずかしいけど...
本当はキミたちのこと、信頼してるんだからね!
でも、できることから始めてニャ!